毎日書道会ギャラリーで触覚書道作品を飾っていただいてます!!

7月3日から6日まで、狛江の泉の森会館で開催した
『第5回 眼と指で楽しむ書の彫刻 ~チーム光栄 with Blind people~』

この中で刻字を展示しているチーム光栄のメンバーの多くと私は、毎日書道展刻字部に所属しています。
そのご縁で、毎日書道会の方がお見えになり、
展覧会終了後、7月28日から8月お盆明けまで、その一部を毎日書道会ギャラリーで展示してくださる
というお話をいただきました。

毎日書道会ギャラリーは地下鉄メトロ東西線竹橋駅直結のパレスサイドビル1階にあり、皇居に抜ける通路に面しているので、一般の通行人が通る立地の良いところです。

地下鉄竹橋駅直結のパレスサイドビル入口
パレスサイドビル エレベーターホール 1階へ
左手が皇居へ抜ける出口 右手が毎日書道会ギャラリー

2021年に「視覚障害の方にも書を楽しんでいただきたい」という想いで立ち上げた 『触覚書道』
視覚障害の方が小筆を持って発泡スチロールに自分の想いを字で表現します。

これを毎日書道会が認めてくださりギャラリーに飾ってくださるということは、この活動をしてきた私達にとって大変嬉しいことです。

8月1日(金曜日)に、触覚書道立ち上げ時からアドバイスをしていただき、その後メンバーとして参加し、今回の作品の出品者でもある川嶋一広さんと待ち合わせをして、ギャラリーの展示を観に行ってきました。

毎日書道会ギャラリーの展示

川嶋さんは全盲です
私が何が展示されているかの説明をします

さて、川嶋さんは全盲の方、私たちのグループ展では全作品触って鑑賞していただけますが、今回は作品はガラスケースに入っているので触れません。

私の説明だけでは不十分!

ここで登場するのが、視覚障害の方々の間で流行っているという視覚障害ユーザーのための画像認識アプリ「スイフトアイ」

パシャっと撮影すると、AIがしばらく考えてからその状況を言葉で説明し、音声で読み上げてくれるのです。

以下、どのような説明がされるかちょっとご紹介します。
ただ、読み違えたり認識できない部分もあるので、そこは (誤→)という形で修正してあります。

<展示全体の写真>

書道作品が展示されたショーケースの様子を写したものです。

まず、「毎日書道会」と書かれた看板が目に入ります。
ショーケースの中には、額装された書道作品が複数展示されており、上から順に「人を想う 幸せを得る」「九州(ズ→一人)旅」「(利書 医質→普変利便」「幸せを祈る」「音量 自質で→音を視る」と書かれているように見えます。
さらに(下→)には、額装された抽象的な墨絵のような作品が二つ並んでいます。
奥には譜面台のようなものも見えます。
ショーケースの外は木製の床のようです。

<触覚書道作品1>

「人を想う 幸を得る」と書かれた二つの作品が並んだ額縁に入った作品を写したものです。

まず目につくのは、右側の青色の長方形の作品です。
その表面には、「人を想う」という文字が白い文字で縦書きに彫られています。
隣には、紫色の長方形の作品があり、「幸を得る」と白い文字で縦書きされています。
これらの作品はコルクボードのような背景に固定され、木製のフレームで囲まれています。
作品の下には白いプレートがあり、「人を想う 幸を得る 星加理絵」と記載されています。
さらにその下には、「みんなが、みんなに優しくできたら みんなハッピー」というメッセージが書かれています。

<触覚書道作品2>

九州一人旅の思い出を綴った手作り作品が額装されたものです。

まず目につくのは、白い板のような素材に「白杖で」「九州一人旅」「楽しめた」という文字が刻まれている作品です。
文字の色は、銀色、緑色、ピンク色で塗り分けられています。
「楽しめた」の下には、ピンク色のハートマークが添えられています。
板の表面は少し粗く、手作り感があります。
作品は、コルクボードのような素材を背景にした木製の額縁に収められています。

額縁の下には、白いラベルが貼られており、「白杖で九州一人旅 楽しめた♡ 永易恵美子 各所で県別・国別の老若男女からサポートや声かけ、ありがとう」と記載されています。

<触覚書道作品3>

額縁に入れられた「普(遍→)利便」と書かれたアート作品の展示風景を捉えたものです。

まず目を引くのは、額装された作品です。
作品は白い背景に、青色とオレンジ色で書かれた漢字が配置されています。
左上から「利」、右上は「普」、左下が「便」、右下が「変」と書かれています。
文字はクレヨンのようなもので描かれているようです。

作品の下にはキャプションがあり、「普(遍→)利便 川嶋一広」「『障害者に便利なものは誰もが便利である』をAIに言わ(れ→)てみた」と書かれています。
額縁は木製で、背景はコルクボードのように見えます。

額縁の表面には光が反射しており、室内の照明などが映り込んでいます。
右側の額縁には、別の作品の一部が見えています。
全体的に、美術館かギャラリーのような場所で撮影された写真だと推測できます。

<触覚書道作品4>

「幸せを星に祈る」と書かれたカラフルな作品が額縁に飾られている様子です。

まず目につくのは、木製の額縁に入れられた白い作品です。
その作品には、「幸せを 星に祈る」という文字が、上からピンク、青、黄色、赤、紫の色で描かれています。
文字は彫られているような質感で、表面は少しざらざらしているようです。
作品はコルクボードのようなものに固定されているようです。

作品の下には白いプレートがあり、「幸せを星に祈る 風間幸子」と書かれています。
さらにその下には、「私にいただいた幸せを全ての生きるものに有れ、と星に祈る」というテキストが記載されています。

<触覚書道作品5>

額縁に入れられた子供の作品のようなものが壁に展示されている様子です。

まず目につくのは、木製の額縁に入った白い作品です。
作品には、カラフルな文字で「音を視る」「音の耳コピ」と書かれています。
文字の色は、赤、青、緑、黄色、ピンクなど様々です。
文字の周りには、音符のようなイラストも描かれています。
作品の下には、白いラベルがあり「音を視る」「音の耳 コピ 鈴木(和→)子」と書かれています。

<触覚書道の解説と 広瀬浩二郎先生が展覧会開催にあたってくださったメッセージ>

「触覚書道」に関する展示の様子を写したものです。

まず目を引くのは、左側の壁に貼られた手書きのメッセージが書かれた大きな紙です。
タイトルは「第5回眼と指で楽しむ書の彫刻 開催を祝して」とあり、国立民族学博物館の広瀬浩二郎氏による文章のようです。
内容は、失明によって文字が読めなくなった人が点字を通して新たな生き方を見つけ、触覚書道を通して世界と繋がろうとする決意が綴られています。
紙の下部には薄い紫色の模様が見られます。

右側には「触覚書道の作品」と書かれたパネルがあり、その下に触覚書道に関する説明文、QRコード、そして触覚書道に取り組む人々の写真が貼られています。
パネルの右上にはハート型のマークがあります。

さらに、左下には「池山光(晴→」と書かれた小さなプレートがあり、作品名が記載されているようです。
右下のほうには、作品の作り方のような説明書きが見えますが、詳細は判読できません。

<触覚書道で使用する筆と液の展示と やり方の説明>

楽譜台の上に材料と作り方の説明が置かれた、手作りに関する静物写真です。

まず、楽譜台が目に入ります。
黒色の金属製で、上部には音符の装飾があります。
楽譜を置く部分には、左から小さなガラス瓶、透明な液体が入ったボトル、筆、そして作り方の説明が書かれた白い紙が置かれています。
ボトルにはオレンジ色のラベルがあり、「02」「COMPACT d-Limonene」「100%-98%」「150ml」と書かれています。
紙には「作品の作り方」というタイトルがあり、「筆にリモネン液という溶液を付けて、発泡スチロールに書きます。
しばらくすると書いた部分がへこみ、手で触れて自分が書いた字を確かめます。
乾いてから彩色を施します。」と書かれています。
背景はグレーの壁で、細かいテクスチャが見られます。
床は白っぽく、光が反射しています。

<刻字作品1>

四分割された木製のパネルに書かれた文字が額縁に収められたアート作品です。

まず、四分割されたパネルが目に入ります。
左上のパネルは黒地に金色の文字で「燈→」、右上のパネルは木地に青色の文字で「光→」、左下のパネルは木地に青色の文字で「睡→」、右下のパネルは黒地に金色の文字で何か図案のようなもの(→)が描かれています。
パネルの配置から、「燈光睡→失明得暗」と読めるような構成になっていると思われます。
額縁はシルバーで、ガラス張りになっています。
額縁の右下には「失明得暗 池山光琇」と書かれた白いラベルがあり、その下には「広瀬浩二郎、国立民族博物館教授の造語」と記載されています。
額縁の左側にも同様のラベルの一部が見えます。

(さすがに篆書体は識別がむずかしかったようです)

<刻字作品2>

「開眼」と書かれた書道の額縁飾りの写真です。

まず、額縁に入った「開眼」の文字が目に入ります。
文字は木彫りのような質感で、金色や赤色の箔が施されているように見えます。
背景は濃い緑色で、木を彫ったような模様が刻まれています。
額縁はシルバーで、ガラスで保護されているようです。
額縁の反射で、室内の光景がわずかに映り込んでいます。

画像の右下には、白いプレートが取り付けられています。
プレートには「触覚書道刻字協会理事長 池山光琇」「開眼」「心の目をひらく」と書かれています。
壁は白っぽい色で、細かいテクスチャが見られます。
全体的に落ち着いた雰囲気の写真です。

以上、スイフトアイはかなり的確に見えている状況を報告してくれます。
これは全く暗闇の中にいる方々にとっては画期的なアプリだとビックリしました。

これからの生成AIの発達は、視覚障害の方々の行動範囲を確実に広げ、その世界を大きく変えていくものになるでしょう。

毎日書道会ギャラリーの前に立っていたら、道行く人の中に「これはなんですか?」と興味を持って覗き込んでくださっている方がいました。「目の見えない方が書いた作品です」と説明すると「初めて見ました!驚きました」と言っていただきました。

ご同行いただいた全盲の川嶋さんの感想です。
一般のギャラリーに触覚書道が展示されるということで見に行ってきました。実際に見てみて、感慨深いものがありました。
時々立ち止まって見て行かれる方もいて、この活動がもっと広がればいいなという思いを強くしました。
それと同時に、作品をきちんと伝えられているか、もっと努力しなければと思いました。
今回は触れられなかったのは残念ですが、AIの力を借りて楽しみました。

この展示が、一般の方にも触覚書道というものがあるということを知っていただく良い機会になることを願っています。

毎日書道会の皆様 素晴らしい展示をしていただき、有難うございました💛

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