第2期触覚書道刻字講座 第2クール2回目 の模様です
三田の東京都障害者福祉会館にて 2021年9月よりスタートした
触覚書道刻字講座
第2期の第2クール 2回目が終了しました。
今回の入門コースは
新しい方が2名、継続の方が2名 参加されました。
新規の方には、恒例の漢字の5体 篆書・隷書・楷書・行書・草書 を 「天」という字を用いて説明後、楷書の基礎点画 横画、縦画、転折、右払い、左払い 等の練習をし、
最後に今日の仕上げの字を書いてもらいました。
新規のM.H.さんからは
「先日は大変お世話になりました。
まず、五種類の書体について説明を受けましたが、楷書と行書しか知らなかったので、勉強になりました。
文字の成り立ちや点やはらいのことを詳しく知ることができました。とくに、横棒の書き方など、もっと早く知ることができていたら、学生時代花丸がもらえていたかもしれないな、と悔しくなりました。筆を持つのは何十年も前のことだったので、緊張しました。
以前、授業で習った書道では、筆が流れるように書かないととか、持ち方や姿勢を厳しく言われた覚えがありました。でも、そんなふうにはもうできないので、書き始めや書いた文字の凹みを指でなぞったり、一画ずつ確認しながら筆の動かし方に注意して書きました。月と兄と火。右のはらいがうまくいかなかったのが悔やまれましたが、書けたことがとても満足でした。
文字の凹んだところに色を塗ると、文字が自分はここだよ!と主張しているように思えて愛着が湧きました。
文字を書くこと、ましてや書道なんて無理だとあきらめていました。しかし、先生方がさまざまな工夫で触覚書道を考案していただいたおかげで私たち視覚障害者も文字を書くことの楽しさを再び感じることができました。ありがとうございます。次回が楽しみです。」
A.K.からは
「昨日は参加させていただき、ありがとうございました。
思い返してみれば、娘の小学校の宿題の時に筆に少し触った程度で、筆を持ったのは中学以来でした。当時の授業で聞いた説明と、池山先生の説明を聞いて筆を動かしました。
リモネンが筆につく量とか、力の入れ具合とか文字に出ることなど、晴眼者の方が見て確認できるように、触って確認ができたりする事で、どこをどのように書くか?次に書く注意点など、回を重ねて上手くできるかな?と期待が持てました。
色々と楽しませていただき、次回参加する楽しみが増えました。
また来月も宜しくお願い致します。」
との嬉しいご意見をいただきました。
兄 のハネがはみでそうになり「ギリの兄」とジョークがでるほど、楽しく筆をもたれてました。
アドバンスコース では
縦長の発泡スチロールに3~4文字の文字を書く作品はほとんどの方が完成。
もう一作、皆さんで話し合って決めた「秋」から発想した言葉を円形の発泡スチロールに練習していきました。
そして今回なんと、講師養成講座を受講したいという N.A.さんが石川県からわざわざ上京して
息子さんと一緒に体験していただきました。
N.A.さんは看護師さんで、視覚障害の方々のシェアハウスを経営されている方、
ご自分も書道をやっていらしたので、視覚障害の方々にも書道を楽しんでいただきたいと色々探して、この触覚書道を見つけたとのこと、
当協会の主旨と一致しているかたなので、是非講師の資格を得て、石川県で触覚書道を広めていって欲しいと期待してます。
「触覚書道の体験は、本当に楽しい時間になりました。
触りながらではありますが、空間や、範囲、筆の動きに意識を集中し、想像し、書く一文字は、みえていながら、さっと書く文字とは別の特別な作品ですね。
素晴らしいです。
長男も、自分が恥ずかしいといってました。
普段、関わらせてもらうことがなかなかない、みなさんと関わらせていただく事で、これからの道に、当たり前の事がどれだけありがたいか、を少しでも感じてくれたらいいと思っています。」
こんな素敵な感想をいただきました。
刻字にも興味をもっていただいているとのことで、来月は泊りがけで上京してくださることになりました。
触覚書道の活動の大きな力になっていただける人材の登場です!!
次回は 5月28日 開催予定です。