第5回 『眼と指で楽しむ 書の彫刻 ~チーム光栄 with Blind People』展 無事終了
2025年7月6日をもちまして、第5回『眼と指で楽しむ 書の彫刻 ~チーム光栄 with Blind People』展は、おかげさまで盛況のうちに終了いたしました。
会期中の4日間で、延べ190名もの方々にご来場いただきました。
この展覧会は、2021年に「視覚障害のある方にも書道を楽しんでいただきたい」という想いから発案された《触覚書道刻字講座》の修了作品と、光栄書道会刻字部の有志“チーム光栄”による刻字作品のコラボレーション展です。
文字を「書く」ことにとどまらず、「触れて味わう」新しい書の世界を、多くの方に体感していただくことを目的としています。
今回の展覧会では、国立民族学博物館の広瀬浩二郎先生による「失明得暗」という言葉をテーマに、アドバンスクラスのメンバーがそれぞれの想いを込めて触覚書道作品を制作いたしました。
広瀬先生からは温かいメッセージも頂戴し、ご来場者からは「作者の気持ちが深く伝わってきた」との声も多数いただきました。
また、盲学校への寄贈を目的に作成した「ひらがな五十音」パネルには、点字シールを貼付。隣には点字図書や器具を展示し、点字への関心を持っていただくよい機会となりました。
会場内3か所には、見えない箱の中にひらがな一字ずつを設置し、手を入れて触って3文字の言葉を完成させる「ことばクイズ」も実施。触覚だけを頼りに文字を判別する難しさに、参加者の多くが「思ったより難しい!」と悪戦苦闘しつつも楽しんでおられました。
さらに、来年の干支「午」にちなんで、「馬」の文字を甲骨文・篆書体・楷書体で書いたものを立体コピーして展示。
立体化された文字に実際に触れる初めての体験に、多くの方が驚きと興味を示されていました。
触覚書道のワークショップでは、晴眼者の方にも視覚障害の疑似体験としてご参加いただき、"触れて書く"という触覚書道への理解と関心を深めていただく貴重な時間となりました。
また、刻字コーナーでは、さまざまな作品を実際に手で触って味わっていただき、触覚芸術の奥深さに触れていただけたことと思います。
会場の模様は、以下の動画よりご覧いただけます。(音楽が流れます)
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ご来場者の皆様、そして展覧会開催にご協力・ご尽力いただいたすべての方々に、心より感謝申し上げます。
今後とも、触覚書道の活動にご理解とご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
