触覚書道を、もっと多くの方へ

私たち一般社団法人 触覚書道刻字協会は、触覚書道を通して、視覚に障害のある方をはじめ、子どもから大人まで、さまざまな方に漢字に触れ、書く楽しさを感じていただきたいと願い、活動を続けています。

しかし、触覚書道をもっと多くの方に体験していただきたいと思っても、協会の講師が各地のご依頼に応じて出向くことには、時間やメンバーの面で限界があります。

そこでこのたび、触覚書道の理念や基本的な方法を理解し、協会と連携しながら活動してくださる団体を対象に、【触覚書道 認定実施団体制度】を設けることにしました。
所定の申請・確認を経て認定された団体には、触覚書道の名称を用いたワークショップを実施していただきます。
協会が直接伺うことが難しい地域でも、触覚書道を体験できる機会が生まれ、それぞれの地域で活動が広がっていくことを願っています。

今回は、この取り組みにもつながる、うれしい活動をご紹介します。

ふれあいの家の皆さんが、千葉市障害者作品展に出品

以前、触覚書道のワークショップを体験してくださった「ふれあいの家」の支援員のNさんから、千葉市美術館で開催された「千葉市障害者作品展」のご報告とお写真をいただきました。

今年度の作品展には、200点を超える作品が展示されたそうです。
その中に、ふれあいの家の皆さんが制作された触覚書道の作品も並びました。

今回、主催者の方にお願いして、「やさしく触ってください」というポップも用意していただいたそうです。
作品をただ目で見るだけでなく、実際に手で触れ、文字の形や凹凸を感じてもらう
そんな展示の工夫をしていただきました。

Nさんも最終日に会場を訪れ、実際に作品に触れている来場者の姿をご覧になったとのことです。
発泡スチロールで制作した作品なので、へこんでしまわないか心配もありましたが、大きく傷むことなく、無事に展示を終えることができたそうです。

「触れる展示」が開いた新たな可能性

Nさんからのご報告には、こんな言葉がありました。

「今回はじめて、ふれあいの家として『触れる展示品』を行ってみましたが、視覚障害の方が芸術としての文字に関われる、とても貴重な機会となりました。」

この言葉を、とてもうれしく拝読しました。

触覚書道は、文字を指先でたどり、その形や筆の動きを感じながら、漢字の世界を楽しむことができる表現方法です。

視覚に障害のある方にとって、文字は読むためのものだけではなく、形や美しさを味わい、自分らしさを表現する芸術にもなり得ます。
そして、触れることのできる作品は、視覚に障害のある方だけのものではありません。見える人も、見えにくい人も、同じ作品をそれぞれの感覚で楽しむことができます。

今回の展示は、そうした可能性を地域の作品展の中で実践してくださった、大切な一歩だったと思います。

ふれあいの家の皆さん、そして活動をご報告くださったNさん、本当にありがとうございました。

これからも、触覚書道を通して、さまざまな人が文字の楽しさや表現する喜びを分かち合える機会を広げていきたいと思います。

認定実施団体制度に関心のある団体は、協会までお問い合わせください。

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